お苦しみ袋で手に入れた Ergo 42 を組んでみた
自作キーボードに挑戦してみました
本当は自分の中で2つ目の自作キーボードでなのですが,初めて作ったときのはあまりログ残していないのでこうしてブログに書くのは初めてです
お苦しみ袋
自作キーボード関連の商品を販売している 遊舎工房 さんが,10月末頃に福袋的な商品を販売していました
[Pre Order]お苦しみ袋shop.yushakobo.jp
展示品、訳あり品、ジャンク品、在庫処分品、〇〇などが入ってます…
最初のキーボードを作ったときから,「作る」という行為が結構楽しいと感じていたので,また何か作ってみたいなと思っていた頃でした 何が届くかわからないけれど,組み立てられるキーボードが届いたら良いな~というぐらいの気持ちで買ってしまいました
届いたもの
自作キーボードの遊舎工房さんで注文したお苦しみ袋 (Lv2) が届いた👀
— WGG (@WGG_SH) November 9, 2021
そこまで知識ないので本当に苦しんでしまわないか心配だけど()
一杯入ってたのでスレッドに画像貼っていく〜
一つ目
Ergo42 pic.twitter.com/nAa4tFo10T
Ergo42 というキーボードが,遊舎工房さんで販売されているキットとは異なる状態で届きました (他にも,断線しているっぽい corne cherry も入っていたのですが,それはまだ触っていないので別のお話)
足りない部品を調べる
部品が足りていないので,キーボードとして完成させるためにまず何が足りないのか調べてみました
遊舎工房さんのキット紹介ページには以下のように書かれています
・PCB … 2枚 ・アクリルケース下板… 2枚 ・アクリルケース上板… 2枚 ・ Tilt/Tent用脚 … 各2本 ・ダイオード … 56個 ・Pro Micro 保護カバー … 2枚 ・ProMicro … 2個 ・コンスルーピン … 4個 ・TRRS ジャック … 2個 ・タクトスイッチ … 2個 ・M2ネジ 5mm … 36本 ・M2スペーサー 5mm … 10本 ・M2スペーサー 10mm … 8本 ・ゴム足 … 8個 ・滑り止めテープ … 1本
Ergo42 の ビルドガイドには,もう少し異なる条件で書かれていました
2 PCB 2 5V/16MHz Pro Micro compatible boards 56 1N4148 (THD) or 1N4148w (SMD) diodes 2 MJ-4PP-9 TRRS jacks 2 Case plate set (design available on this repo) 10 5 mm (Cherry MX) / 3 mm (Kailh low profile) height M2 standoffs (3 mm height standoffs are under verifing) 8 15 mm height M2 standoffs 36 4 ~ 6 mm M2 screws (Height corresponds to your plate thickness) 2 2 pin tact switch 56 Switches of your choice 1 TRRS / TRS cable
違いとしては
- Cherry MX 互換スイッチを使うか Kailh ロープロスイッチを使うかによって,5mm ネジか3mm ネジかが変わる点
- 同じく Cherry スイッチか ロープロスイッチかによって使うダイオードの種類が変わる点 (これは遊舎工房にも記載)
- 5mm スペーサーはプレートの厚さによって変える必要がある点
そして,今回お苦しみ袋に入っていたのは以下の内容でした
・PCB 2枚 ・アクリルケース下板 2枚 ・アクリルケース上板 2枚 ・Tilt/Tent 用脚 各2本 ・Pro Micro 保護カバー 2枚
Ergo42 を構成する,固有のパーツが一式揃っていて,自作キーボードを作るのに必要になるような汎用的なパーツが足りていないって感じですね
前回作ったキーボードが, DZ60 でスイッチのはんだ付けのみ必要なタイプだったため,この辺の汎用的なパーツは一切持っていないのですべて調達しました
部品探し
まず,どのような構成で作るのか検討しました
家に CherryMX 互換スイッチ,キーキャップは少し余っていて,ロープロスイッチはほとんど触ったことがない上にキーキャップも持っていないので,CherryMX 互換で作ることにしました
ダイオード
これ
56個必要だけど100個入りなので,多少失敗しても大丈夫そう
【保守部品】ダイオード リードタイプ(100個入り)shop.yushakobo.jp
ProMicro, コンスルー
これ
遊舎工房さんの Controller Board には結構色んな商品があったけど,多分これで大丈夫なはず あとから知ったけれど,この付属してくるコンスルーは基盤にはんだ無しで差し込むので,壊れたときの取り換えが楽みたい
Pro Micro (コンスルー付き)shop.yushakobo.jp
TRRS ジャック
これ
小さそうで,はんだ付け失敗したときのこと考えると不安だったので4個買っておきました
【保守部品】TRRSジャックshop.yushakobo.jp
タクタイルスイッチ
ここが結構不安だった場所で,結構情報が錯綜していました
- 遊舎工房:
タクトスイッチ
- ビルドガイド:
2pin tact switch
- BitTradeOne さんが公開している手順書 :
タクトスイッチ (4ピン)
2ピン と 4ピン では全くハンダ付けを行う場所が違うはずなので,実際に手元にある PCB を確認したところ, 2ピンでした
なのでこれを購入 (はんだ付け不安なので4つ)
タクタイルスイッチ - 2pin 6x6x5mmshop.yushakobo.jp
ネジ・スペーサー
スペーサーが六角か丸かの情報が見当たらなかったけれど,他に作られている方の動画や組み立てログを見てみると六角っぽかった
(でも作り終わってから考えてみればどちらでも大丈夫そうだった)
黄銅スペーサー(六角)M2shop.yushakobo.jp
組み立て
ここからは実際に組み立てていきます
↓ アクリルプレートは保護シートが貼られていて,剥がすと綺麗な透明のプレートになりました
まずはPCBにダイオードを付けていきます
一度向きを逆に刺してしまって,はんだ付けはまだだったので助かりましたがちょっと手戻りしました
はんだ付けしました
余った部分を切り落とします
TRRSジャックとタクタイルスイッチをつけました
小さいから余分に買っておいたけれど特に問題なく杞憂でした
ProMicro (コンスルー)のはんだ付け
これが一番細かい作業だった気がします
このへんでファームウェア書き込みをやっておきました
次は右手側を同じよう作っていきます
左右一通りできたので,導通チェックしてみます (もっと早くやるべきかも)
導通確認のテスターとかも買っておけばよかったかもとちょっと後悔
動かないキーが2つあり,ダイオードのはんだ付けが甘かったようです
左右揃えてTRRSケーブルによる分割キーボードとして機能していることを確認
ここからはキースイッチのはんだ付け
固定する意味も込めて四隅を一旦先に
その後全部のキーをはめてはんだ付けしていきます
(今更ですがスイッチは Cherry MX Red と Kailh Box Red)
プレートを組み立てていきます
最後にキーキャップを付けて,完成!!
キーキャップは,確か ProgresTouch のキーキャップだった気がする (家に余ってたものであまり覚えていない)
最上段を数字キーにすると,キーキャップの見栄えは良いですが,機能的には微妙かも
自分は普段数字列を使わないので,このあとキーキャップの並び替えました (そもそも無刻印でも問題ないですが)
VIA 対応する
レイアウトとか自由に書き換えたいので, VIA に対応させます
といっても, Ergo42 は VIA の公式リポジトリに入っていなさそうだったので,自分でファームウェア作りました
こちらのブログがとても丁寧に書かれていたので感謝
salicylic-acid3.hatenablog.com
解説記事のとおりに, VIA_ENABLE
の設定と,デフォルトレイヤーだけ書き換えればすぐに VIA 用のファームウェアが作れました
remap 対応する
remap というサイトで, VIA 対応しているファームウェアをブラウザ上で書き換えることができます (製作者様に感謝)
このサイトで使用できるように,レイアウト情報を作っていきます
最終的に,こんな感じに remap で開けるようになりました
キーキャップの色も自分で作った Ergo42 に合わせてみました
レイアウトは,自分が普段使ってる Dvorak配列 (独自カスタム) を 40% キーボード風にした感じですね
終わりに
初めての自作では,キースイッチのはんだ付けだけで,ファームウェア書き込みとかもあんまりやっていなかったので不安でしたが,意外と簡単にできて,かつやりごたえもあってとても楽しかったです